2005年
マッツ・ミケルセン、ニコラス・ブロ、他
北欧ブラックコメディ
あらあらすじ(完全ネタバレ)
仮釈放された犯罪者を更生させる為に預かる田舎の教会に、ガチガチのネオナチ思想のアダムが送られて来た。
だが教会の指導者イヴァン(マッツ・ミケルセン)は、アダムの暴力を含む反抗にも特に気にする事なくマイペース。
鼻が潰れる程、ボコボコに殴られているのに。
そのうちアダムはイヴァンは狂ってると気づき、再びイヴァンを病院送りにし、医者に隔離を勧める。
すると医者はイヴァンの秘密を打ち明ける。
確かにイヴァンは病気。
だがそれにはちゃんとした理由があった。
末期の脳腫瘍。しかもバレーボールくらいの。
医師はアダムにラヴァン症候群を教える。
例えば、身体の一部を失ったという現実を脳が受け入れず、本人はあるつもりでい続ける事があるという。
実はイヴァンのこれまでの人生は壮絶なものだった。
幼い頃は実父に虐待されて育った。
大人になり、結婚すると生まれた子供は障害を持ち、車椅子で動けないまま。
妻はそれを苦に自殺している。
そんな悪い事が起きるのは、悪魔のせいで、常に悪魔は自分を試している。
アダムの存在もそのうちの1つ。
そしてその結果、つらい現実を受け入れなくなり、イヴァンの中では妻は死んでおらず、息子も元気に動き回っている事になっている。
恐らく脳腫瘍という現実を受けれたらイヴァンは死ぬ。
それでもその後イヴァンは余命5週間の状態になってしまうが、本来なら寝たきりでもおかしくないのに意識を取り戻し教会に戻る。
だけど今度はちゃんと死を覚悟し、皆に余命を宣言する。
イヴァンがいなくなると知った、アダムの先人の犯罪者2名は突然の知らせに戸惑う。
イヴァンがいなかったら教会はどうなるのか。
そんな中、アダムの仲間のネオナチ達が武器を持って教会に乗り込んでくる。
もともと諍いを起こしていたので、その報復だった。
するとイヴァンは全くの丸腰で、静かに寝かせてくれとネオナチ達の武器を取り上げて追い返そうとする。
そんな通常では考えられない行動をされ、呆れたネオナチがイヴァンが奪い取ろうとした銃を発砲し、その弾はイヴァンの頭を撃ちぬいた。
今度ばかりはイヴァンは死んだ、と思われた。
アダム達も諦め、荷造りを始めていた。
だが1つも残っていないと思った庭のリンゴが出て来たので、アダムはアップルパイを焼いてイヴァンを見舞った。
するとイヴァンは奇跡を起こし、病院の庭でハンバーガーを食べていた。
銃弾が脳腫瘍を吹き飛ばしていたのだった。
そしてアダムは髪を延ばし、正式にイヴァンの助手になり、教会は相変わらず犯罪者を受け入れ続けたとさ。
かんそう
マッツ・ミケルセンが好きなので、それだけで見ました。
マッツがどんな風に仕事をしているのかは知らないのであくまでイメージですが、割と面白い作品を選んでる感じで、ハズレが少ないという印象もあります。
本作もまーったく内容も知らないし、最悪早送りでマッツの顔だけ拝めればいいや、位期待しないで見たんですけど、それが良かったのかなかなかアタリでした!
てか北欧ドラマでお馴染みの大柄な俳優さん(ニコラス・ブロ)が出ていてびっくり! 馴染の顔があると安心感ありますねw
ストーリーはとにかく最初は、なんかヘンだぞ? って感じで、それからイヴァンの悲惨な過去が分かると「げ、重い系?」とちょっと警戒が入って。
だけど最終的に見終わる頃には、なんだかすごいポジティブな気持ちになっていたんですよね。
イヴァン程じゃなくても、生きてればいいことばかりじゃないけど、それにばっかり気を取られていたら損なんだ、って。
特に、ここ最近のコロナとかの状況もあって気が付けば無意識にストレスを抱えがちになっていたはず。
気持ちに余裕があれば当たり前って思える事でも、一度忘れてしまうとなかなか思い出すきっかけがなかったり。
この映画は、そんな自分が忘れかけていた前向きであれ、という気持ちを思い出させてくれました。
死をもコントロールしてしまう、イヴァンのスーパーポジティブさは、常人にはちと無理だと思うけどw
そこらへんはコメディらしく、笑う所だと解釈しました。
たーだー。
やや残念なのは、マッツのお顔的には役作りのせいかちょっと物足りなかったな。
痩せすぎ? 顔腫れたり、鼻ヘンになっちゃったしねw
でも見た後に元気になれた!
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